貧乏な小澤司が貧困を考える

身近な「暮らし」「労働」「教育」などの困ったことを、数学の力で手助けする、みたいな。ゲームコラムもあるよ

運動の抑うつ・抗不安障害効果はわずかなものにとどまる。研究結果

けっこう意外だけど、運動の抑うつ・抗うつ効果はわずか。研究結果

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最近、ちまたでよく言われるようになった動・瞑想・認知行動療法によるうつ病への効用」。では運動そのものに抗うつ効果・抑うつ効果はどれほどあるものでしょうか。

ノルウェー国立医療サービス知識センターの研究者、ラルン氏らによるメタ分析研究※1は、次のような結論を示しています。

 

※1:メタ分析・・・統計的手法を用いて、統計的分析のなされた複数の研究を比較分析すること

 

【研究のポイント】

・運動が抑うつ、不安障害に与える影響を検証

・対象者は子供、ティーンエイジャーなど若年層(11歳から19歳)に限定

・計1191人を対象にした16の研究をメタ分析(統計的手法を用いて、統計的分析のなされた複数の研究を比較分析すること)を行った

 

【結果】

・運動に鬱や不安を低減する効果はあるにはある。ただしその効果はわずかなものにとどまる

・さらにその「効果」は統計的には有意ではない

要するに、「運動の抑うつ効果」は科学的証拠のあるものとは言えない

 

 

けっこう意外なことですが、運動の抗不安障害作用は、世間で思われているほどではないようす。

なお現在承認されている抗うつ剤は、当然のことながら抗うつ作用が科学的に示されているものであり、抗うつ治療において運動より勝るものであることは間違いなさそうです。 

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抗鬱剤以外の療法が、情報として流通する背景は?

考えてみると、うつ病における抗うつ剤以外の療法、例えば今回のような「運動・瞑想・認知行動療法」といった話が流通する背景には、もちろんその療法が有効であることはさるものながら加えて、

  • 人びとのあいだに根強く残る「医療不信」や「科学そのものに対する不信」
  • または「精神医学そのものに対する偏見」

といったものがあるのかもしれません。今回はこれ以上話は広げませんが、その背景を探るとまた新たな知見が得られるのかもしれません。